「娘を売るしかなかった」、厳しい干ばつで住む場所追われ アフガン

「娘を売るしかなかった」 アフガン

アフガニスタン・ヘラート(CNN) アフガニスタンを襲っている前例のない干ばつの影響で何万もの人々が住む場所を追われている。中には、収入の道が途絶えたことで子どもを売ることを余儀なくされた家庭も出てきた。

国連の試算によれば、長期にわたる干ばつの影響によって27万5000人が住む場所を追われた。ヘラート市だけでも8万4000人に上るという。

干ばつにより地域の農業が大きな打撃を受けた。2017年は過去最高水準の収穫を記録したアヘン生産も、今年は3割以上の減少をみせている。異常気象を受けて、気候変動が最貧国のひとつであるアフガンに深刻な影響を与えているとの懸念が出ている。アフガンは数十年にわたる戦争により経済も社会も疲弊している。

ヘラートの郊外にある難民キャンプで、ママリーンさんに話を聞いた。戦争で夫を失い、異常気象により住む場所を追われ、家族を食べさせるために娘のアキラちゃん(6)を売らなければならなくなったという。ママリーンさんは3000ドル(約33万円)でナジムディンさんにアキラちゃんを売った。ナジムディンさんは10歳になる息子とアキラちゃんを結婚させるという。

ママリーンさんはCNNの取材に対し、「干ばつが厳しかったため、3人の子どもたちと一緒に村を出た」と語った。ヘラートに出てきたのは何らかの支援が得られるかもしれないと考えたからだが、だめだったという。子どもたちを餓死させるわけにはいかなかったので娘を3000ドルで売ったが、まだ70ドルしか受け取っていないという。

アキラちゃんは自分が売られたことを知らないという。

こうした取引には文化的な側面もある。アフガニスタンでは以前から、持参金とともに少女が結婚を強制されることも多い。ただ、ナジムディンさんによれば、今回の件は慈善的な行為だという。

ナジムディンさんは「彼女の家族には食べるものがなく、空腹だった。わたしも貧乏で、2年か3年かかるが、支払いは出来ると思う」と述べた。2人とも子どもではないかという質問に対しては、アフガンではよくあることで、「問題ない」との見方を示した。

ナジムディンさんも干ばつの犠牲者だ。かつてアフガン西部は戦争に疲弊した同国を支える穀倉地帯だったが、干ばつで破壊された。小麦などの収穫が出来ず、家畜の飼料もなくなったため、羊や牛、ヤギは全て飢死したという。

水をくみに空の容器を運ぶ少女=7月19日、アフガン北部マザーリシャリフ郊外のサキ村/FARSHAD USYAN/AFP/Getty Images
水をくみに空の容器を運ぶ少女=7月19日、アフガン北部マザーリシャリフ郊外のサキ村/FARSHAD USYAN/AFP/Getty Images

これは極端な例ではない。匿名を希望した男性は、借金を返済するか4歳の娘を売るかを迫られて、娘を売ることにしたと語った。

こうした家族が苦しい決断に迫られる中、アフガニスタンの国自体も揺れている。米国の調査官によれば、反政府武装勢力タリバーンの支配地域は45%に達し、市民の犠牲者も最悪の水準となっている。米国とアフガン政府は公表していないが、治安部隊の死者数も非常に多いと見られている。

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]