大噴火に飢饉、ペスト流行 人類史上最悪の年、氷河の分析で判明

自然災害や疫病に相次いで見舞われた「人類史上最悪の年」が氷河の分析から明らかに/Orvar Porgiersson/Barcroft Media/Getty Images

自然災害や疫病に相次いで見舞われた「人類史上最悪の年」が氷河の分析から明らかに/Orvar Porgiersson/Barcroft Media/Getty Images

(CNN) 人類にとって史上最悪の年月は、大噴火や異常気象、腺ペスト流行に相次いで見舞われた6世紀半ばだった――。歴史学や科学の専門家がアルプスの氷河の氷を調べ、そんな研究結果を発表した。

始まりは紀元536年だった。大規模な火山噴火で発生した巨大な噴煙が北半球を覆い、気温が低下して不作と飢饉(ききん)を招いた。

542年になると、寒さと飢えに苦しんでいた東ローマ帝国を腺ペストが襲った。

この研究結果はこのほど、英ノッティンガム大学と米メーン大学気候変動研究所の研究チームが考古学誌アンティクィテイに発表した。

研究チームはスイス・アルプスのニフェッティ峰氷河の氷を分析し、過去2000年あまりの間に堆積(たいせき)した大気汚染物質を特定。その結果、大噴火が起きたのは、それまで定説とされていた米カリフォルニア州ではなく、アイスランドだったことを突き止めたとしている。

火山噴火と542年の腺ペスト流行による欧州経済の停滞は30年以上も続き、575年になってようやく回復の兆しが見え始めた。

この年になると、氷に閉じ込められていた大気中の鉛粒子の濃度が上昇していることが判明。鉛は銀の精錬に使われていたもので、鉛粒子の増加は、貨幣を鋳造するため貴金属の需要が再び増大したことを裏付ける。

640年になると欧州の景気は急成長に転じ、660年にかけて経済は大きな転換期を迎えたと研究チームは解説している。

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