インドネシア地震、津波警報解除が早すぎたと批判 政府は反論

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地震と津波の爪痕、ドローンで撮影

(CNN) インドネシアのスラウェシ島で起きた地震と津波による死者が840人を超す中、津波警報の解除が早すぎたなどとして、当局の警報体制の不備を指摘する声が出ている。これに対し政府側は、警報解除は津波到着後のことだったと反論した。

マグニチュード(M)7.5の地震がスラウェシ島を襲ったのは先月28日。地震により高さ3メートルに及ぶ津波が発生し、北西部沿岸をのみこんだ。海沿いで巻き込まれた人々は危険性に気付いていなかったとみられる。

専門家は、津波は予想が難しく、1万7000以上の島々で構成されるインドネシア全土に警報を行き渡らせることも困難だと強調する。ただ一方で、政府側の連携不足や資金拠出の不十分さを指摘する声もある。

インターネット上では、気象気候地球物理庁(BMKG)による津波警報の解除が早すぎたのではないかとの点に批判が集中している。

波の高さが3メートルに及ぶ可能性について警報が発令されたのは28日午後6時すぎで、6時36分には解除された。ただBMKGは、警報を解除したのは津波到達後だったと反論する。

BMKGのトップは声明で、一連の批判は当たらないと主張。「我々の業務はコンピューターシステムや人工知能に基づいている」とし、警報解除についてはインド洋沿岸の他の28カ国の承認を得て行われたと述べた。

オーストラリア国立大学で自然災害を研究するフィル・カミンズ教授はCNNの取材に、「警報は効果を発揮するはずの時間帯にはきちんと機能していたとみられる。津波到達後の警報解除が早すぎたことよりも、この点の方がはるかに重要だ」としている。

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