「国連改革は待ったなし」 安倍首相が寄稿

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混迷を極めるシリア情勢は、国連が直面する喫緊の課題の1つ

混迷を極めるシリア情勢は、国連が直面する喫緊の課題の1つ

同時に、今後を見通すと、先進国だけでなく途上国も共通した課題に直面しつつある。成長力を持つ経済構造、地球温暖化対策、化石エネルギーへの依存の低下、公害の防止、質と持続性能の高いインフラの構築、高齢化対応、保健機能の強化、教育インフラの整備などなど。日本は、戦後の荒廃から数十年間でこれらの難題を克服した実績を持ち、また、高齢者や女性の活躍を、今、最優先施策として進めている日本は、常任理事国の役目を引き受ける用意があり、日本だからこそできる国際社会への貢献があると確信している。

これまでも日本は自らの強みを生かし、国際社会の平和と安定に貢献してきた。唯一の戦争被爆国として、国連において、毎年、核兵器廃絶決議を提出するなど、核軍縮・不拡散にも積極的に取り組んでいる。アフリカや中東を含めグローバルな観点から国際貢献を重ね、積極的平和主義を実践する日本が安保理常任理事国になることは、世界の平和と安全の大きな推進力になると確信する。

冒頭に紹介した重光による最初の国連演説の2カ月後、内閣総理大臣に就任した岸信介は、就任に先立ち、「国連の権威向上と国連を通じての世界平和の確保のため、応分の寄与をなす心構えが必要」と説いている。私は、日本の国連加盟60周年にあたり、日本が国際社会の責任あるメンバー国として、国連が、時代の現状に合った、効果的な組織で在り続けるよう、積極的な役割を担い続けることを、改めて確認する。

安倍晋三氏は日本の首相です。記事における見解は同氏のものです。

この記事は米CNN.comに掲載された英文記事を翻訳したものです。

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