バリ島で母親を殺害、米国人の娘と交際相手に禁錮刑

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(CNN) インドネシアのバリ島で昨年8月、スーツケースから米国人女性の遺体が見つかった事件で、現地の裁判所は21日、この女性の娘に禁錮10年、交際相手の男に同18年の刑を言い渡した。

トミー・シェーファー被告(21)はバリ島の高級ホテルで交際相手ヘザー・マック被告(19)の母シーラさんを殺害した罪、マック被告はシェーファー被告がシーラさんの遺体をスーツケースに入れるのを手伝い、遺棄した罪にそれぞれ問われていた。シーラさんはシカゴ社交界で名を知られた資産家だった。

事件当日、2人はシーラさんの遺体が入ったスーツケースをホテル前のタクシーに積み込んだまま姿を消した。タクシーの運転手から連絡を受けて駆け付けたホテル従業員が血液に気付き、警察に通報。検視の結果、シーラさんは鈍器で殴られ、顔面を骨折したため窒息死したと断定された。

シェーファー被告とマック被告は翌朝、約15キロ離れた別のホテルで見つかり、逮捕された。両被告は当初、高級ホテルで武装集団に襲われてシーラさんが殺害され、2人で何とか逃げ出したなどと話していた。

シーラさんは2人の交際に反対していたとされ、検察は計画的な殺人だったとの見方を示した。これに対してシェーファー被告は、シーラさんに首を絞められて気を失いそうになり、近くにあった器を夢中でつかんで振り回したと供述。正当防衛を主張した。

マック被告は当時、シェーファー被告との間の子どもを妊娠していた。地元メディアによれば、マック被告は法廷で「母からお腹の子を殺すと脅されていた」と語った。

検察はシェーファー被告に18年、マック被告には15年の禁錮刑を求刑していた。

マック被告は獄中で出産している。インドネシアの国内法によれば、今後2年間は刑務所の中で子どもを育てることが認められ、その後養育者を指名することになる。

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