著名脱北者の申さん、ベストセラー本の証言を一部翻す

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CNNのインタビューに答える申東赫さん。このほど、本の中の証言の一部が事実と異なることを認めた

CNNのインタビューに答える申東赫さん。このほど、本の中の証言の一部が事実と異なることを認めた

同書や国連の証言で申さんは、強制収容所の「キャンプ14」で拷問や暴行を受けたと語っていた。しかしハーデンさんに16日に語ったところでは、実際には6歳の時に母親や兄と共に、統制が少ない「キャンプ18」に移され、そこで母と兄が処刑されたという。

また、2005年にキャンプ14を脱出したという証言についても、実際にはその前に1999年と2001年の2度にわたって収容所を脱出していて、2度目の時は中国に逃れたものの4カ月後に警察につかまって北朝鮮に送り返されたと説明。最初はキャンプ18に収容され、後にキャンプ14に送られたという。

脱走を図ったとして拷問されたのは13歳の時だったという証言も翻し、脱走して拷問されたのは20歳の時だったとした。

出版社のペンギン・ブックス広報は、「著者と協力して正確な事実関係の把握に努める」とコメントしている。

北朝鮮はこれまで一貫して申さんの証言内容を否定。北朝鮮の宣伝サイトには昨年、申さんの父親のビデオ声明が掲載され、申さんが収容所にいたことはなかったと述べていた。

申さんはハーデンさんに対し、「一部の出来事については考えることがあまりに苦痛だった。そこで心の中で妥協して、問題にならないと思った部分を一部変更した。あの苦痛の瞬間を再び思い出さないために、起きたことをありのまま語ることを望まなかった」と釈明しているという。

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