ISIS、スンニ派部族322人を殺害 イラク西部

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ISIS、スンニ派部族を誘拐・殺害

(CNN) イラク西部のイスラム教スンニ派部族、アルブニムル族がスンニ派の過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の標的となり、これまでに女性や子どもを含む322人が殺害されたことが分かった。イラク人権省が3日に発表した。

アルブニムル族の指導者の1人、シェイク・ナビル・アルガウード氏によると、1日には75人がアンバル州ヒートの自宅から連れ去られ、同市郊外の砂漠で殺害された。女性や子どもがISISに殺害されることは、これまであまりなかったという。

アルガウード氏はCNNとのインタビューで、「ISISの行為に驚いてはいない。かれらの宗教指導者が、われわれの部族を皆殺しにして財産をすべて奪えという命令を出しているのだ」と述べた。アルブニムル族がISISへの抗戦を続けているためだという。

アルガウード氏は、ISISによる新たな攻撃が迫っていると述べる一方、「必要な協力は得ている」と語り、イラクの中央政府が支援に乗り出したことを示唆した。

アンバル州はスンニ派が多数を占める地域だが、ISISは容赦なく侵攻し、州内の都市を次々と掌握してきた。ヒートも先月、数週間に及ぶ戦闘の末に占拠されたが、アルガウード氏は1日、同市奪回に向けて戦い続けると改めて表明した。

アルブニムル族はかつて同じスンニ派の旧フセイン政権に対しても抗議運動を展開したことがあり、フセイン元大統領からも一目置かれていたとされる。同政権崩壊後には国際テロ組織アルカイダに対する掃討作戦を展開し、シーア派のマリキ前政権にスンニ派勢力が反発した昨年の暴動にも参加した。ISISとの戦闘では、中央政府や米主導の同盟軍からの支援が足りないと主張していた。

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