アルカイダ系の重要拠点都市に進攻、一部を奪還 ソマリア

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(CNN) 政府軍、アフリカ連合(AU)軍と国際テロ組織アルカイダ系の過激派シャバブとの戦闘が続くアフリカ東部のソマリア情勢で、AU軍に加わるケニア軍は29日、シャバブの最後の拠点の1つであるソマリア南部の港湾都市キスマヨの地域半分を制圧したと発表した。

ケニア軍の報道官によると、ソマリア軍地上部隊との合同作戦は1日半続き、同市の北部を攻略した。支配地域での足場を固めた後、シャバブが残存する市南部に進攻する計画。北部の奪還作戦でシャバブに甚大な被害を与えたとしている。ケニア軍は戦闘機や武装ヘリコプターを動員して敵陣地3カ所を攻撃し、破壊した。

一方、シャバブは短文投稿サイト「ツイッター」で、ケニア軍は敗北の戦いを進めていると反論。キスマヨから西へ30キロの地点で戦闘員がケニア軍に待ち伏せ攻撃を掛け、2時間の戦闘で車両3台を破壊、数十人の兵士を殺害したと主張した。

シャバブは厳格なイスラム法統治を目指し、政府軍と長年交戦。AU軍の支援を得た政府軍は全土からのシャバブ駆逐を図っている。シャバブは昨年、首都モガディシオの戦闘で敗退し、組織の弱体化が指摘されてもいた。

シャバブはソマリア南部や中央部に拠点を構えるが、キスマヨは違法な木炭輸出や密輸を通じた活動資金が得られる重要な戦略要衝となっていた。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、戦闘が予想される中で数千人規模のキスマヨ住民の市外などへの脱出が今月から始まっていた。

ケニア軍は昨年10月にソマリア内へ進攻し、キスマヨ奪還を重大作戦目標にしていた。地上軍を投入する前の3日間は空爆や艦船からの砲撃を集中させていた。

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