ヘリと旅客機の危険な接近、ラスベガスでも頻発 米航空当局
ワシントン(CNN) 米連邦航空局(FAA)は、1月に首都ワシントン近郊で起きた旅客機と軍のヘリコプターの空中衝突を受けて行った調査で、同様の衝突の危険が大きすぎる空港がほかにも見つかったと発表した。
FAAのクリス・ロシュロー長官代行は声明の中で、特にラスベガスのハリー・リード国際空港について「重大な差し迫った問題」を指摘している。
声明は22日に開かれた回転翼機の安全性に関する会議後に発表された。
それによると、ヘリコプターは空港に離着陸する航空機のルートを迂回(うかい)することになっているが、ラスベガスではそうした対策が定められていなかった。管制塔も、遊覧ツアーのヘリコプターと空港に離着陸する航空機に対して警告を出していないことから、ヘリコプターと航空機の接近が普通になっているという。
ラスベガスは、グランドキャニオンなどの名所をめぐる遊覧ヘリを運航する業者が多く、空の交通量が多い。
このためFAAは、ヘリコプターのコントロールやパイロットへの警戒呼びかけといった対策を講じたといい、その結果、警報の回数や衝突回避システムの報告件数がわずか3週間で30%減ったとしている。
FAAはほかにも、米政府がいう「アメリカ湾」を飛行するヘリコプターや、ハリウッドのバーバンク空港、ロサンゼルスのバンナイズ空港なども調査の対象としている。