未解決女性殺害事件でポリグラフ検査を通過した男、45年後にDNAで容疑者に 米
(CNN) 米カリフォルニア州当局はエスター・ゴンザレスさんの殺害から45年たってゴンザレスさんの家族に、容疑者とされる人物を伝えることができた。リバーサイド郡保安官事務所はDNAと法医学系図を使って容疑者を特定。その人物はゴンザレスさんの遺体を発見したと当局に通報した人物だった。
当時17歳のゴンザレスさんは1979年2月9日、同州バニングにある姉妹の家に徒歩で向かっていた。その後ゴンザレスさんが家に帰ることはなかった。
リバーサイド郡検察によると、ゴンザレスさんの遺体は翌日、バニングに近い高速道路脇の固まった積雪の中から発見された。ゴンザレスさんは歩行中に襲われてレイプされ、撲殺されたという。
報道発表によると、遺体を発見した身元不明の男は「理屈っぽい」人物だったという。男は郡保安官に電話をかけ、遺体について通報。遺体が男性か女性かはわからないと言った。後にルイス・ランドルフ「ランディ」ウィリアムソン容疑者と特定されたこの男は捜査官からポリグラフ(うそ発見器)検査を受けるよう求められた。
地区検察は、ウィリアムソン容疑者が検査に同意し、「当時は不正行為がなかった」と認められたと発表している。
それから50年近くが経過し、地区検察は、未解決殺人事件チームが法医学系図を使用して、ウィリアムソン容疑者がゴンザレスさんを殺害したことを確認したと述べた。
捜査官が未解決事件の手がかりを得るために従来の系図調査に加えてDNAを分析するようになるにつれ、法医学系図の使用は米国全土で急増している。
殺人事件チームはゴンザレスさんの死後数十年にわたり事件の捜査を続けた。チームは犯行現場の精液サンプルを「複合DNAインデックスシステム」にアップロードしたこともあったが、手がかりは得られなかった。
捜査官らは2023年、法医学系図と未解決殺人事件の被害者特定を専門とするテキサス州の遺伝子研究所に複数の証拠品を送付。今年に入り、犯罪分析官が事件に関するすべての事実を明らかにした。
地区検察は「ウィリアムソン容疑者は1979年にポリグラフ検査で容疑が晴れたようだったが、当時はまだDNA技術が発達していなかったため、DNAによって容疑が晴れたことはなかった」と述べた。
ルイス・ランドルフ「ランディ」ウィリアムソン容疑者/Riverside County District Attorney’s Office
ウィリアムソン容疑者に対して再度ポリグラフ検査を行うことはできなかった。容疑者は2014年にフロリダで死亡していたからだ。
しかし、検死の際に血液サンプルが採取されていた。
フロリダ当局がこのサンプルをカリフォルニア州司法省に送ったところ、同司法省はウィリアムソン容疑者のDNAがゴンザレスさんの遺体から回収された精液サンプルと一致することを確認した。