トランプ氏、「60ミニッツ」のインタビュー出演撤回 CBSが発表
ニューヨーク(CNN) 米国のトランプ前大統領は、 事前に予定されていたCBSニュースの番組「60ミニッツ」のインタビューを受けない意向を表明した。CBSニュースが1日夜に明らかにした。
「60ミニッツ」の視聴率は、米国の報道番組で最高の部類に入る。CBSがトランプ氏による計画の変更を公にしたのは、同局が主催する大統領選副大統領候補の討論会の数時間前だった。
CBSは声明で「半世紀以上にわたり、60ミニッツは民主、共和両党の大統領候補を招待している。候補者が番組に出演するのを受けて、米国民は投票に臨んできた」「今年、ハリス、トランプ両陣営は60ミニッツへの出演に同意していた」と述べた。
トランプ氏は陣営の広報担当を通じ、自身がハリス氏の前にインタビューに応じることを約束していたという。トランプ氏のインタビューはCBSのベテラン司会者、スコット・ペリー氏が担当する予定だったが、同局によればトランプ陣営は番組に出演しない決定を下した。
局側へ出演撤回の通知が届いたのは1日だった。ハリス氏とトランプ氏のインタビューは7日、ゴールデンタイムに放送される「60ミニッツ」の特別版で流れる予定だった。
両候補の間で今後の討論会が予定されていないため、「60ミニッツ」のインタビューは11月の大統領選前に有権者が主要なテレビ番組で両候補を目にする最後の機会の一つとなっていた。
CBSによると、上記の特別番組はハリス氏のインタビューを流す形で予定通り放送する。インタビューはビル・ウィテカー記者が週内に行うという。
またトランプ氏へのインタビューの申し入れは当初のまま有効な状況だとCBSは述べた。
一方、トランプ陣営は声明でインタビューに同意したことを否定。陣営の広報担当者を務めるスティーブン・チェン氏は、 番組側からインタビューの依頼を受けて話し合いはしたが、予定については何も確定していなかったと述べた。
その上で「彼らはインタビューを切り取ってファクトチェックすると主張した」と付け加えた。
トランプ陣営の主張に反して、事情に詳しい情報筋2人は、ペリー氏が3日にトランプ氏のフロリダ州の自宅でインタビューを行い、5日のペンシルベニア州バトラーでの選挙集会に同行する予定だと明らかにした。
CNNはチェン氏に対し、トランプ氏がまだ60ミニッツのインタビューに答える可能性はあるかと尋ねたが、チェン氏は相手側とのやり取りが行われていないことを示唆した。
ハリス陣営は60ミニッツとのインタビューを中止したトランプ氏の決定を非難。「居心地のいい場所を出て自らが露呈するのを恐れているのは明白」と指摘した。