米NY市長の起訴、移民大量流入への懸念口にしたからとトランプ氏
(CNN) 米国のトランプ前大統領は26日、ニューヨーク市のエリック・アダムス市長が収賄罪や通信詐欺罪などで起訴されたことに触れ、本人が辞任するべきかどうかは分からないとしつつ、当局が起訴に踏み切ったのはアダムス氏が同市への移民の大量流入に対する懸念を公言したのが理由だとの考えを示唆した。
トランプ氏はニューヨーク市内のトランプ・タワーで記者団の取材に応じ、「(アダムス)市長のことはよく知らないが、このところの声明では私についてかなり寛大な態度を示していた」と発言。その上で「1年ほど前、不法移民がどれほど我々の街を傷つけているかについて彼が発言しているのを見た。連邦政府は我々に資金を拠出するべきだと主張し、我々が不法移民を受け入れなくてはならない状況にも異議を唱えていた。そこで私は何と言ったか? 彼は1年以内に起訴されると予想した。結果はその通りになった」と続けた。
「彼は表立って、非常に強く反対意見を述べた。それは正しかった。不法移民は実際に我が国を破壊しているのだから。彼は正直だった。それで私は彼が1年以内に起訴されると予想し、その通りになった。起訴内容がとても古いことにも気付いた。相当以前にまで遡(さかのぼ)っている。私にも同じことが起きている。彼らは出訴期限のずっと前の事案で訴えを起こした」「彼(アダムス氏)の幸運を祈る。彼のやったことについては一切関知していない」(トランプ氏)
トランプ氏はアダムス氏がニューヨーク市で公平な裁判を受けられるのかどうかは分からないとし、引き続き司法省と連邦捜査局(FBI)が武器化されているとの主張も展開した。
アダムス氏は収賄罪や通信詐欺罪、共謀罪、外国人の献金勧誘などに関連する5件の罪状で起訴された。