トランプ氏の選挙介入事件の証拠、大統領選前に公開か 訴訟の新たな日程が決定
ワシントン(CNN) トランプ前米大統領が2020年に行われた大統領選の結果を覆そうとしたとされる訴訟をめぐり、タニヤ・チュトカン判事が同訴訟の日程を組んだ。これにより、検察は大統領選挙よりも前に大陪審の記録など、これまで未公開だった証拠を公開できるようになる。
判事の最新の判断によると、検察からの証拠の提出期限は9月26日。トランプ氏の弁護団は証拠の公開を11月の大統領選が終わるまで先延ばししようとしていた。
チュトカン判事は検察が提出する証拠について公開する時期を判断できる。すぐには公開されない可能性もあるが、一部が編集された上で公開される見込みもある。
この新たな日程により、チュトカン氏はトランプ氏が提案したよりもはるかに早いタイミングで免責問題を解決できるようになる。免責問題に関する準備書面の提出の最終締め切りは10月29日。審理は予定されていないが、チュトカン氏が後日、この問題に関する口頭弁論を要求する可能性もある。
チュトカン氏と当事者の間では、先週起訴内容が差し替えられた選挙介入事件におけるトランプ氏の免責の範囲について控訴される可能性が高いことが認識されている。
チュトカン氏は、重要書類のいくつかの提出締め切りを大統領選前に設定している。トランプ氏が法的根拠に基づいて起訴に異議を申し立てる日程は10月に設定された。また、トランプ氏にジャック・スミス特別検察官の任命の合法性に対する異議申し立てを提出するよう求め、スミス氏にはこれに10月後半に回答するよう求めた。この問題に関するトランプ氏の最終書面の提出期限は大統領選の2日後、11月7日となっている。
チュトカン氏は日程に関する5日の審理で、この訴訟の段取りを策定するにあたり大統領選は考慮しないことを明確に示し、選挙前の重要な時期にどの証拠を公開裁判記録に載せるかについて政府が決めることに対する弁護団の懸念を否定した。
トランプ氏とスミス氏の主な意見の相違は、先週提出された起訴状が最高裁の免責判断に適合するかどうかについてどちらが最初の準備書面を提出すべきかについてだった。
スミス氏側は起訴状に含まれていない証拠も含め、この訴訟の関連証拠の背景、形式、内容を判事に示す「実質的な証拠」を含む最初の準備書面を提出したいと述べた。
一方、トランプ氏の弁護団はチュトカン氏がペンス前副大統領の固有の容疑が免責されるかどうかを先に判断すべきという考えも主張している。弁護団はそれらが免責の対象になるのであれば訴訟全体が却下されるべきだとしている。
チュトカン氏はスミス氏が違法に任命されたとして起訴に異議を申し立てるトランプ氏側の計画に対して懐疑的な見方を示したが、その機会を与えた。