米バージニア州知事を保護者らが提訴 学校でのマスク義務めぐり
(CNN) 米バージニア州内の公立学校でのマスク着用義務化を取りやめた共和党のヤンキン知事に対し、同州チェサピークの公立学校に子どもを通わせる保護者らのグループが18日、州最高裁に停止命令の差し止めを求める訴えを起こした。
ヤンキン氏が15日に出した行政命令は、子どもにマスクを着けさせるかどうかを決める権限は親が持つべきだとして、義務化を事実上停止した。
CNN提携局が入手した訴状によると、保護者らは米疾病対策センター(CDC)の指針が学校に出入りする教職員や児童生徒ら全員に対し、ワクチン接種の有無にかかわらずマスクを着用するよう求めていることと、州議会で昨年、各地の教育委員会は対面授業に際してCDCの指針に沿った感染対策を講じなければならないとの法案が可決されたことを指摘。行政命令はこの州法に違反し、結果として州憲法が掲げる三権分立の原則に反すると主張している。
被告にはヤンキン氏のほか、州保健当局や教育当局の責任者らも名を連ねている。
ヤンキン氏は昨年11月の州知事選で、新型コロナ関連で保護者らの決定権を拡大するとの公約を掲げ、当選を果たした。民主党の前知事がとってきた政策に真っ向から挑戦し、同党の地盤から反発を買っている。