国立公園で発見の遺体、38年前に行方不明になったドイツ人男性か 米
(CNN) 米コロラド州の当局は4日、ロッキーマウンテン国立公園で見つかった白骨化した遺体について、38年前に行方が分からなくなった西ドイツ人男性(当時27)のものとみられると明らかにした。
行方不明になったルディ・モーダーさんは、同州フォートコリンズに住む経験豊富な登山家だった。1983年2月、山道を越えてロッキーマウンテン国立公園に向かう旅に出た後に消息が途絶え、ルームメートが行方不明届けを出したという。
当時の捜索は一帯を覆う雪に阻まれ、足跡などの手がかりを探す活動は難航した。
捜索活動は数日間続き、同年春と夏には陸と空の両方からの捜索も実施された。食料の保管装置や寝袋の残された雪洞は見つかったものの、モーダーさんが発見されることはなかった。
2020年8月、登山客が雪崩による堆積物の近くで白骨化した遺体を発見。しかし当局が山火事対策に追われていたことや大量の雪が原因で、このときも調査は完了しなかった。21年夏には公園警備員がスキーやポール、登山靴、モーダーさんのものとみられる所持品を発見した。
ただ、地元検視当局が歯科記録を通じて身元を特定するには至らなかった。遺体の収容には連邦捜査局(FBI)の証拠収集班が協力した。
当局者は遺体の帰国や遺族への通知、歯科記録の分析のため、ドイツ政府と幅広く協力しているという。