キリスト教福音派に広がる反ワクチンの風潮、不信感と誤情報が原因と専門家

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CNNが取材したキリスト教福音派の教会の外観/CNN

CNNが取材したキリスト教福音派の教会の外観/CNN

福音派がワクチンに反感を抱く理由は一つではない。そこでは政府への不信、ワクチンの効果に関する無知や誤情報、本人の政治的立ち位置などが入り混じっていると指摘する専門家もいる。

オクラホマ大学の社会学教授で宗教を専攻するサミュエル・ペリー氏はCNNの取材に答え、「彼ら(福音派)は初めから行動や言葉でワクチンに対するもっとも強い抵抗を示してきた」と説明。この半年間の調査でそうした姿勢が繰り返し表れていると述べた。

保守系のシンクタンク、アメリカン・エンタープライズ・インスティテュートの研究によると、共和党支持者の中でも福音派は他の宗派と比較して特定の陰謀論を信じ込む傾向が強いという。

情報の偏りもまた、福音派にワクチン接種をためらわせる役割を果たしているとペリー氏は分析する。彼らは保守系メディアの司会者がワクチンを疑問視したり、あからさまに非難したりするのに耳を傾ける。

例えば、FOXニュース司会者のタッカー・カールソン氏は最近、ワクチンが本当に効くのかどうかについて疑問を投げかけていた。

冒頭のスペル牧師の会衆には有色人種も含まれる。米疾病対策センター(CDC)のデータによれば、黒人やヒスパニック系は白人に比べ新型コロナ感染で入院する可能性が約3倍、死亡する可能性が約2倍、それぞれ高いという。

人種的に高リスクの人々が会衆にいても、スペル氏がワクチン接種を奨励することはない。

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