電気代100万円請求された女性、電力会社を提訴 寒波襲来の米テキサス州
(CNN) テキサス州を先週襲った寒波と停電のさなかに電気価格を違法につり上げたとして、同州在住の女性が電力会社グリッディー・エナジーを提訴したことが分かった。法律事務所が明らかにした。訴訟の形式はクラスアクション(集団訴訟)を提案しているという。
原告はヒューストン郊外に住むリサ・カウリーさん。訴訟とともに提出された請求書の写しによると、カウリーさんは今月1日から19日の期間に計9546ドル(約100万円)を請求された。
カウリーさんの1カ月の電気料金は通常、200~250ドルだという。
訴訟では、グリッディー社が価格をつり上げたと主張。過大な電気料金から消費者を守るのを怠ったのは同社の過失だと指摘し、寒波のさなかに高値で電気を売ることで同社は不当に利益を得たとしている。
グリッディー社は現時点でCNNのコメント要請に応じていないものの、声明で価格をつり上げたとの主張について広範に言及。消費者に卸売価格で電気を売るという同社のビジネスモデルが価格つり上げに当たるとの見方を全面否定した。
テキサス州公益事業委員会(PUCT)によると、同州では電気代の請求方法に関して住民に選択肢がある。顧客が固定額のプランを選んだ場合、電気代は一定となり市場に応じて変動することはない。一方で、グリッディー社などは市場価格に連動するプランを提供している。
グリッディー社は声明で「当社は(顧客に)卸売市場のリアルタイムの電力価格を請求しており、価格は5分ごとに変動する」「顧客は実質的に電力小売業者や公益企業と同額を支払うことになる」と説明した。
訴訟は22日に提起されたもので、過大な料金を請求されている顧客への請求と徴収を差し止めるよう求める内容。支払いの遅れや不履行を完全に免責することなども求めている。