リンカーン像とルーズベルト像を引き倒す、「先住民の怒り」デモが暴徒化 米

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
引き倒されたルーズベルト元大統領の像=ポートランド/KATU

引き倒されたルーズベルト元大統領の像=ポートランド/KATU

(CNN) 米オレゴン州ポートランドで11日夜、抗議デモの参加者が暴徒化してエイブラハム・リンカーン元大統領とセオドア・ルーズベルト元大統領の銅像をなぎ倒し、商店などを破壊した。警察が明らかにした。

この日は「コロンブス・デー」の祝日の前日に当たり、「先住民の怒りの日」の抗議デモが開かれていた。主催者はソーシャルメディアを通じ、午後7時30分から始まるデモ行進への参加を呼びかけていたが、中には黒い全身を覆う服装での参加を呼びかける投稿もあり、動画撮影やストリーミング中継は認めないとしていた。

ポートランドのテッド・ウィーラー市長は12日の記者会見で、事件にかかわった約300人の集団を「卑劣」な「無政府主義者」と形容、犯罪的な破壊行為は容認しないと強調した。

ポートランド警察によると、ルーズベルト像は鎖を巻き付けられ、車両を使って引き倒された。続いてリンカーン像もなぎ倒された。この事件にかかわった集団の多くは、全身黒い服装にマスクや防護服、ヘルメットを着け、盾を持っていた。

一連の事件に関連してこれまでに、銃弾を込めたピストルを所持して窓ガラスをたたき割った人物や、ルーズベルト像がなぎ倒された事件にかかわったドライバーなど3人が逮捕されている。

ポートランド警察は、今回のデモは暴動だったと宣言した。

リンカーン像がなぎ倒された現場に集まった人々/KATU
リンカーン像がなぎ倒された現場に集まった人々/KATU

なぎ倒されたリンカーン像の台座は、ペンキで「ダコタ38」と落書きされていた。

この落書きは、1862年のダコタ戦争後、当時のリンカーン大統領の命令によってミネソタ州で絞首刑にされた先住民ダコタ族の38人に由来する。当時のミネソタ州知事は先住民男性300人以上の絞首刑を命じたが、リンカーン大統領が人数を減らしていた。

「米国」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]