米戦略爆撃機のグアム配備終了、日本で米本土から展開訓練も

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米領グアムの上空を飛行する米軍の戦略爆撃機/Senior Airman Joshua Smoot/US Air Force

米領グアムの上空を飛行する米軍の戦略爆撃機/Senior Airman Joshua Smoot/US Air Force

香港(CNN) 米戦略軍は25日までに、米領グアムのアンダーセン空軍基地への戦略爆撃機の半年交代の配備を終了し、今後は米本土の基地を拠点にする新たな方針を示した。

同島を拠点にする戦略爆撃機5機は今月17日に既に撤収した。2004年から始まった戦略爆撃機のグアム配備はアジアや西太平洋で敵対勢力をけん制すると同時に、同盟国に米軍の力を見せ付ける材料ともなっていた。

戦略軍の報道担当者は声明で、米国は戦略爆撃機を必要な事態に応じより広範な海外拠点からインド太平洋地域に展開する方針に転じたと説明した。グアムでの配備終了は2018年の米国防戦略にも符合している。

米軍事力の展開をより機動的にし敵対勢力に予測しにくくさせる狙いもある。また、グアムの戦略爆撃機は中国や北朝鮮のミサイルの標的になるとの懸念も近年強まっていた。

一方で、トランプ米大統領はアジア太平洋地域を含め他国の防衛に伴う米側の負担軽減をあからさまに要求。グアム配備の戦略爆撃機はこれまで朝鮮半島情勢の緊迫化に伴いたびたび飛来し、北朝鮮に軍事的な圧力を加えてもいた。ただ、トランプ氏はこの飛来の費用が高過ぎるとの不満も示していた。

グアムでの戦略爆撃機の運用終了は、アジア太平洋地域で米軍抑止力への不安を招く可能性もある。この懸念を打ち消すかのように米空軍は22日、戦略爆撃機B1を米サウスダコタ州の基地から日本北部へ飛ばし、航空自衛隊のF15、F2両型戦闘機との展開訓練を実施させた。

米太平洋空軍司令官は声明で、この演習は世界至る所からの戦略的な軍事力の導入でアジア太平洋地域の安全や安定確保を図るとの米国の揺るぎない決意を示すものと強調した。

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