米駆逐艦「キッド」で18人感染、米海軍で2隻目の大規模感染
ワシントン(CNN) 洋上で麻薬密輸対策に当たっている米海軍駆逐艦「キッド」で、少なくとも18人の新型コロナウイルス感染者が出ていることがわかった。海軍当局者がCNNに明らかにした。
洋上に展開中の米軍艦船で大規模感染が発生するのは、空母「セオドア・ルーズベルト」に続き2隻目。
国防総省は、キッドの艦内で集団感染が発生したことを確認。乗組員約330人のうち1人超が検査で陽性反応を示したと明らかにした。キッドは、カリブ海および東太平洋地域で最近強化された麻薬密輸取り締まりの任務に当たっている。
国防総省の報道官によると、最初に陽性が判明した水兵は、発症した段階で船外に搬送されていた。テキサス州サンアントニオの医療機関で陽性が確認されたという。
海軍は24日の声明で、この水兵について「容体は安定しており、サンアントニオの医療機関で治療中だ」と明らかにした。
その後、艦内の他の水兵も陽性反応を示したという。海軍の声明は「検査を継続しており、今後さらなる感染者が出るとみている」とも述べた。
国防総省報道官によると、キッドは帰港させた上で、艦内の洗浄や一部の乗組員の下船を行う予定。全乗組員の健康回復と再度の洋上展開を目指すとしている。
一方、セオドア・ルーズベルトでは感染者数の増加が続いている。
海軍は23日、同艦の水兵840人から陽性反応が出たと説明。すでに全乗組員の検査を実施したと明らかにした。水兵のうち4人は、米領グアムにある海軍病院で新型コロナ感染症の治療を受けている。