(CNN) 米国のオバマ前大統領がホワイトハウスを去る時、後任のトランプ大統領に書き残していた手紙の内容が4日までに明らかになった。CNNが全文を入手した。
オバマ氏は手書きの手紙を三つ折りにして封筒に入れ、執務机の一番上の引き出しに入れてホワイトハウスを去った。
大統領の成功に「明確な青写真はない」と記したうえで、2期8年の経験に基づいたアドバイスを挙げている。
まず「私たちは2人とも大変恵まれているが、だれもがこれほど幸運なわけではない」と強調。勤勉な子どもたちや家庭のために、全力を尽くして「成功へのはしご」を築く責任があると訴えている。
続いて、米国の大統領は国際秩序の維持に向けて世界に「行動と模範」を示さなければならないと述べ、米国の繁栄と安全もこの秩序にかかっていると指摘した。
さらに「私たちは大統領の職を一時的に務めるだけ」なので、法の支配や三権分立といった民主主義の制度を守る役目を負っていると説き、「日々の政治的駆け引きにかかわらず」これらを弱体化させずに維持しなければならないと述べている。
そして最後に、目まぐるしい出来事や職務のなかでも友人や家族との時間を確保すれば、苦しい時を乗り切ることができると助言している。