大阪・勝尾寺 成功と勝運の象徴がずらりと並ぶ「ダルマ寺」

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大阪・箕面市の勝尾寺は、膨大なダルマのコレクションから「ダルマ寺」として知られる/Rebecca Cairns/CNN

大阪・箕面市の勝尾寺は、膨大なダルマのコレクションから「ダルマ寺」として知られる/Rebecca Cairns/CNN

大阪(CNN) 1300年の歴史を持つ勝尾寺(かつおうじ)は、大阪市中心部から車で約1時間の箕面国定公園内にある。この寺には、日本の象徴的な人形であるダルマが数千体も置かれている。

勝尾寺によると、同寺が「ダルマ寺」として知られるようになったのは今から約100年前で、ダルマの販売を始めたのもちょうどその頃だという。日本では、ダルマは幸運のお守りであり、決意や願望の象徴だ。また日本を代表する人気の土産の一つでもある。

勝尾寺は、千年以上にわたり、成功や勝運のご利益のある寺として知られ、多くの天皇や将軍がご利益を願ってこの寺を訪れた。現在は、地元の人々が受験や重要な商談の前に足を運んでいる。

写真の「勝ちダルマ」は伝統的なダルマで、具体的な目標を立てる際に用いられる/Rebecca Cairns/CNN
写真の「勝ちダルマ」は伝統的なダルマで、具体的な目標を立てる際に用いられる/Rebecca Cairns/CNN

丸くて赤く、しかめっ面をしたこの人形は、禅宗の開祖である5世紀の僧、菩提達磨(ぼだいだるま)がモデルになっている。

信奉者たちは、達磨大師はあまりに長い間瞑想(めいそう)を続けたために手足を失ったと信じており、それがダルマの丸い形に表現されている。またダルマの底には重りが付いており、倒されても起き上がるように作られているため、忍耐や不屈の精神の象徴とされている。

また別の伝説によると、達磨大師は瞑想中に眠らないように自らまぶたを切り落としたとされており、これがダルマの大きく見開いた目の由来の一つとされている。

またダルマの顔には縁起が良いとされる要素が数多く盛り込まれている。例えば、赤い色は幸運を呼ぶとされており、さらに太い眉毛とひげは、日本で長寿と幸運の象徴とされる鶴と亀を表している。

勝尾寺では、訪問客に2種類のダルマを販売している。一つは「勝ちダルマ」と呼ばれる伝統的なダルマで、具体的な目標を立てる際に用いられる。もう一つは「占いのためのダルマ」として知られる「ダルマみくじ」で、こちらは勝尾寺でしか手に入らない。

写真の「ダルマみくじ」には、目標達成のための助言が書かれた小さな巻物が入っている/Rebecca Cairns/CNN
写真の「ダルマみくじ」には、目標達成のための助言が書かれた小さな巻物が入っている/Rebecca Cairns/CNN

ダルマみくじは、一般的なダルマのように目を入れるのではなく、占いたい事案を心に念じてからダルマを選ぶ。各ダルマみくじには、フォーチュンクッキーのように、助言が書かれた小さな巻物が入っており、そのダルマを選んだ人を目標達成へと導いてくれる。

勝尾寺によると、多くの訪問者が、参拝者たちが境内の至る所に自由に置いて行ったダルマみくじや、奉納棚に安置された勝ちダルマの写真や動画を撮影していくという。

原文タイトル:Daruma dolls are one of Japan’s most popular souvenirs. But where do they come from?(抄訳)

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