翼胴一体型の「ブレンデッドウィング機」、実証機の飛行許可を取得 米ジェットゼロ

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翼胴一体型の「ブレンデッドウィング」航空機は炭素排出量の削減につながる可能性がある。画像は米カリフォルニア州に拠点を置くジェット・ゼロのデザインの完成予想図/JetZero
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翼胴一体型の「ブレンデッドウィング」航空機は炭素排出量の削減につながる可能性がある。画像は米カリフォルニア州に拠点を置くジェット・ゼロのデザインの完成予想図/JetZero

(CNN) 米カリフォルニア州ロングビーチに拠点を置く新興企業、ジェットゼロはこのほど、翼胴一体型の「ブレンデッドウィング・ボディー」機の1対8スケールの実証機「パスファインダー」が米連邦航空局(FAA)から耐空証明を付与されたと発表した。試験飛行が間近に迫っているという。

航空業界は炭素排出量を削減する方法を懸命に模索中だが、他業界に比べ難しい課題に直面している。航空機の中核技術から脱却するのが非常に難しいことが判明したためだ。イノベーション(技術革新)の機は熟したといえる。

「ブレンデッドウィング・ボディー」機はB2爆撃機のような軍用機に採用された全翼機(フライングウィング)のデザインに似ているが、ブレンデッドウィングの方が中央部の容積が大きい。ボーイング、エアバス両社も開発を模索中だ。ジェットゼロは今回新たな節目に到達し、2030年にもブレンデッドウィング機を就航させるという同社の野心的な目標に一歩近づいた。

ジェットゼロの共同創業者であるトム・オリアリー最高経営責任者(CEO)は昨年8月、CNNの取材に「大型機の排出量ゼロに至る道筋に強い思い入れを持っている。ブレンデッドウィングの機体なら燃料の燃焼と排出を50%低減できる」「航空業界の従来の状況に比べめざましい前進だ」と語っていた。

ブレンデッドウィングのコンセプト自体は全くもって新しいものではない。こうしたデザインの航空機を開発する最初期の取り組みは、1920年代後半のドイツにさかのぼる。47年には、米国の航空機設計者で実業家でもあったジャック・ノースロップがジェット推進する全翼機のデザインを考案。これが90年代にB2爆撃機の着想源になった。

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