WWW誕生から30年、発明者のバーナーズリー氏が公開書簡

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30年前に「ワールド・ワイド・ウェブ」の生みの親となったティム・バーナーズリー氏/Courtesy CERN

30年前に「ワールド・ワイド・ウェブ」の生みの親となったティム・バーナーズリー氏/Courtesy CERN

(CNN) 「ワールド・ワイド・ウェブ(WWW)」の誕生から12日で30年を迎え、この革新的な技術を発明したティム・バーナーズリー氏が公開書簡を発表した。インターネットで横行するハッキング行為や犯罪、誹謗(ひぼう)中傷に警鐘を鳴らし、世界的な取り組みの必要性を訴えている。

公開書簡はワールド・ワイド・ウェブ財団のウェブサイトに11日に掲載された。この中でバーナーズリー氏は、「ウェブが本当に善の力なのかどうか、多くの人が不安や不信を感じている」と述べ、「ウェブは機会を創出し、取り残された人たちに声を与え、私たちの日常生活を快適にしてくれた。一方で、詐欺師にも機会を与え、憎しみを流布する者に声を与え、あらゆる犯罪を容易にした」と指摘している。

そうした状況について同氏は、「単純に1つの政府や1つのソーシャルネットワーク、あるいは人の心を責めることはできない。この状況を正すためには、我々がグローバルなウェブコミュニティーとして一丸となる必要がある」と訴える。

コンピューター科学者のバーナーズリー氏は1989年3月12日、「情報管理システム」に関する初の提案を発表した。

それから30年。世界の人口の約半分がインターネットを使うようになった。しかしここ数年はグーグルやフェイスブック、ツイッターといった大手がインターネットを独占し、偽情報や嫌がらせが拡散する温床になっているとして批判の声が強まっている。

バーナーズリー氏はそうしたウェブの「機能障害の原因」として、国家が関与するようなハッキングや犯罪行為、広告をもとにした収益モデルなどの要因を挙げ、「平等、機会、創造性の原動力となるウェブに誰もが貢献するよう」、政府や企業、市民に呼びかけた。

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