小型ロボットが猫の写真を撮影する大切な理由

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猫をパチリ、画像を使って機械学習

サンフランシスコ(CNN Business) 米サンフランシスコのこぢんまりとしたコーヒー店。撮影現場では「モデル」がおどけたポーズを取っている。

枕に体を預けるものや、物憂げに四肢を伸ばすもの。部屋の奥の白いテーブルで彫像のように立つものがいると思えば、気ままな様子で木製の通路を歩いていくものもいる。

写真家たちは方向や視点を素早く変えつつ、その動きを撮影。出来上がった写真には官能的で物悲しい雰囲気が漂い、ときおり毛皮に覆われた足がのぞく。

これは普通の撮影会ではない。被写体は「パッション」や「シャイロ」といった名前を持つ猫で、カフェ「キットティー」に住んでいる。訪問客は猫とたわむれながらドリンクやスナックを注文することが可能だ。

写真撮影に当たっていたのは、消費者向けロボット企業アンキの技術者たち。小型ロボット「ベクター」3台を使って猫の姿をとらえた。

目的は、できるだけ多くの写真を撮り、ベクターが猫を認識できるように手助けすることだ。

人工知能(AI)の構築にはデータが不可欠となる。AIに頼る場面が増加の一途をたどる中、データ収集は重要性を増している。AIがうまく機能するためには、一般にはまず大量のデータで訓練を積む必要があるためだ。そして、あらゆる種類のデータをただ集めるだけでなく、AIが対処する仕事を反映した情報であることが求められる。

データ収集が簡単とは限らない。猫の集団をまとめるように難しい、と言う人もいるだろう。

ベクターの値段は250ドルで、昨年10月に出荷を開始した。「友達」と「小さなお手伝いさん」の中間的な存在だ。気象情報の提供や質問への応答、写真撮影をこなせるほか、その光るキューブで遊ぶことも可能だ。

外見は黒い小型ブルドーザーのようで、かわいらしいリフトや、鮮やかに発光する目を備える。

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