iPhone登場から10年、アップル関係者が語る誕生秘話

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厳しい仕事ぶりで知られたアップル共同創業者の故スティーブ・ジョブズ氏

厳しい仕事ぶりで知られたアップル共同創業者の故スティーブ・ジョブズ氏

ジョブズ氏と働くということ

「彼は私が出会った中で最も強烈な人物だった」とフォーストール氏は振り返る。「私は世界の指導者多数と会談してきたが、世界の指導者との会食は、火曜にスティーブと取るランチに比べればくつろいだ雰囲気だった」

ジョブズ氏は従業員を怒鳴りつけたり、ありとあらゆる罵声を浴びせたことで有名だ。しかしそうした感情を爆発させている時の方が、沈黙よりはましだった。

アップル元幹部のアンディ・グリニョン氏は言う。「スティーブがティム・クック(現アップルCEO)と向かい合って揺り椅子に座り、お互い順番に椅子を揺らしていたことがあった。最高に奇妙な光景だった」

「最も恐ろしいのはそんな時だった。彼は地獄のように押し黙って暗いまなざしを投げかけ、ただじっと凝視する。そして私たちは窮状に陥る」

しかしジョブズ氏には別の一面もあった。「友人や家族にはとても思いやりがあって献身的だった」とフォーストール氏は振り返る。

フォーストール氏はジョブズ氏に命を助けてもらったこともあるという。ウイルス感染で入院し、治療を受けても容体が改善しなかった時、ジョブズ氏が夜遅く、自分のかかりつけのはり師を病院に連れて来てくれた。夜明けまで施術を受けたおかげで、すぐに容体は改善したという。

「私は100%死にかけていた。スティーブはこの人を連れて来て、私の命を救ってくれた。だから私はずっと、彼に借りがある」(フォーストール氏)

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