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3千年前のアッシリア彫刻、NYで競売に 落札予想は11億円超

競売にかけられるレリーフの彩色を再現したデジタル画像

競売にかけられるレリーフの彩色を再現したデジタル画像

今から3000年前のアッシリア時代に作られた希少なレリーフが、31日にニューヨークで競売にかけられる。落札価格は少なくとも1000万ドル(約11億3000万円)と予想されており、同時代の美術品としては過去最高を記録する可能性もある。

作品は分厚い石膏(せっこう)の板に身長2メートルほどの神の姿を彫刻したもの。ここ数十年でアート市場に出回ったアッシリア時代の美術品の中では最高水準の作品とみられている。クリスティーズが運営する今回の競売で1194万ドルを超える値が付けば、アッシリア美術の最高落札価格を更新することになる。

分厚い板に彫られた翼を持つ神の彫刻/Credit: CHRISTIE'S IMAGES LTD. 2018
分厚い板に彫られた翼を持つ神の彫刻/Credit: CHRISTIE'S IMAGES LTD. 2018

レリーフは現在のイラクに位置するニムルドの宮殿の遺跡から19世紀に発掘された。長年にわたって民間の図書館に保管され、その価値は明らかになっていなかったという。

ニムルドの文化財については2015年、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が約32キロ北の都市モスルを占拠した際、たる爆弾や重機、ハンマーを使って遺跡を破壊したことが広く報じられた。アッシリア時代の主要な美術品が競売にかけられるのはこの時以来となる。

レリーフが見つかった宮殿は、アッシリアの王アッシュールナツィルパル2世(在位:紀元前883~紀元前859年)の時代に建設された。

ニムルドの宮殿の再現図/Credit: Historical Picture Archive/Corbis via Getty Images
ニムルドの宮殿の再現図/Credit: Historical Picture Archive/Corbis via Getty Images

アッシリア王国は旧約聖書にその名が登場するものの、上記の発掘まで遺跡の所在が明らかになっていなかった。クリスティーズの古美術担当責任者を務めるマックス・バーンハイマ―氏は、1845年に英国人が開始した発掘によりアッシリアが実在した王国であることが分かったと説明。「聖書の記述が事実であり、創作ではないことが証明された」「当時の宗教熱の盛り上がりにつながった」と語った。

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