IOC、ベラルーシ選手団役員らの参加資格を剝奪 陸上選手の亡命めぐり

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チマノウスカヤ選手の強制帰国に関与したとされるベラルーシのコーチ2人の資格を剥奪/Attila Husejnow/SOPA Images/Sipa USA/AP

チマノウスカヤ選手の強制帰国に関与したとされるベラルーシのコーチ2人の資格を剥奪/Attila Husejnow/SOPA Images/Sipa USA/AP

(CNN) 国際オリンピック委員会(IOC)は、東京オリンピック(五輪)の陸上競技に出場予定だったベラルーシのクリスチナ・チマノウスカヤ選手を、本人の意思に反し、強制的に帰国させようとする企てに関与したとされる同国人コーチ2人の大会参加資格を取り消した。

IOCは6日、ツイッターに同国代表のヘッドコーチであるユーリー・モイセビッチ氏と、選手団役員のアルトゥール・シュマク氏が選手村から退去させられ、大会参加資格を剝奪(はくだつ)されたと投稿。

また、「現在も東京に滞在するベラルーシオリンピック委員会の選手たちの安全を守る暫定的な措置として、コーチ2人を退去させると決定した」としている。

チマノウスカヤ選手は今月1日、スポーツ当局を批判したことで、同国選手団の役員らから脅しを受けて代表チームから外されたと告白。ベラルーシに帰国するための航空便に搭乗させようと、無理やり東京の空港へと連れ出されたという。

だが同国で逮捕されることを懸念し、チマノウスカヤ選手は飛行機への搭乗を拒否。4日にポーランドの首都ワルシャワへ向けて出発し、同地で人道目的のビザが発給されていた。

2日の陸上女子200メートルに出場予定だった同選手は、これまで競技経験のなかった1600メートルリレーに出場させるとのチーム幹部の決定をソーシャルメディア上で公に批判。これを受けて大会への出場機会を奪われた。

今回の件を受けてIOCは、コーチら2人が担ったとされる役割を明らかにすべく、正式な調査に乗り出し、規律委員会を設置。「コーチ2人は五輪選手村から即時退去を要請され、実際に退去した。2人には発言の機会が与えられる」と述べている。

CNNはベラルーシ選手団にコメントを求めている。その一方で同国オリンピック委員会は、同選手の「感情的および精神的状態」によって大会への出場が取りやめとなったと述べているものの、同選手は反発している。

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