エジプト代表サラー、W杯初戦出場へ 国民1億人の期待一身に
(CNN) サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会が14日に開幕し、1億人のエジプト国民にとって待つ時間は終わった。負傷していたエースFWサラーが初戦に間に合う見込みとなり、エジプト最高のスターをめぐる懸念にも終止符が打たれている。
エジプト国民にとってサラーは単なるサッカー選手以上の存在だ。エジプトの宝にして顔であり、国全体の希望を背負う男でもある。
サラーは先月、欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝のリバプール対レアル・マドリード戦で肩を負傷。苦痛に顔をゆがめながらピッチを去った。ソーシャルメディア上では、試合中に自身と衝突したレアルのDFセルヒオ・ラモスの批判まで展開した。
しかしウルグアイとの初戦を翌日に控えた14日、エジプト代表のクーペル監督が記者会見で「土壇場で不測の事態が起きない限り、彼は100%プレーするとほぼ保証できる」と述べ、こうした懸念もついに和らいだ。
サラーは今季、英イングランド・プレミアリーグで34得点を挙げ、CLではリバプールを決勝に導いたほか、エジプトに28年ぶりのW杯出場をもたらした。過去の成功を踏まえれば、本大会でも躍動するだろう。
しかしそのサラーにあっても、責任を背負う重圧はひしひしと感じられる。
W杯本大会出場を賭けた昨年10月のコンゴ民主共和国との対戦。1対1で迎えた後半ロスタイムにエジプトにPKが与えられた。ボールをペナルティースポットに置いたのはサラーだった。