ドバイのセンターが砂漠で育てるのは「将来性ある」食料

サンゴ草を用いたバーガー/ICBA

サンゴ草を用いたバーガー/ICBA

将来への適応

食料の総需要が2050年までに59~98%増加すると予測される中、ICBAの取り組みは、食料の代替生産方法を模索するという世界的な取り組みの一部を担っている。

だが、気候変動の影響はすでに世界各地で顕在化しており、米コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーのパートナー、ジョシュア・カッツ氏は、将来的に食料の安定的な供給を確保するためには、複数のシステムが必要になると指摘している。

「世界中に食料を供給すること、食料安全保障を確立すること、栄養価の高い食料を持続可能な方法で提供することなど、私たちが食料システムに求めていることは多々ある」「食生活が進化し、持続可能性や健康などへの関心が高まる中で人口増加に対応するためには、食料システムのさまざまなニーズや要求を満たす複数の生産システムが必要となる」とカッツ氏は説明した。

ドバイの砂漠で育てるキヌア/ICBA
ドバイの砂漠で育てるキヌア/ICBA

国連は、現在4100万人が飢餓の危機に瀕していると推定している。世界の陸地表面のわずか11%しか作物生産に使用されず、何百万人もの人たちが砂漠化が進む土地に暮らしているという現状の中で、砂漠での農業は過酷な環境下における現実的な選択肢となりつつある。

UAEのように食料の大半を輸入に依存している国では、国内の食料生産量を増やすために、屋内垂直農法や砂漠のスマート温室など、さまざまな技術導入が徐々に進んでいる。

カッツ氏は、ICBAのような取り組みは、政府が技術を利用して現地生産を改善し、将来に備えることができることを示す一例だと捉えている。

「国や企業は、食料安全保障であろうと地域の食料供給であろうと、そうした課題の解決に向けて異なる生産システムをどう組み合わせていくかを選んでいくことになる」「我々は世界のさまざまな地域において、ほぼあらゆる作物栽培のシステムと生育技術に関わりを持つことになるだろう」と、同氏は述べている。

ICBAは現在、深刻な塩害を抱える地域に作物の多様化と水利用の生産性をもたらそうと、中央アジアとサハラ以南のアフリカに同センターの技術を導入することを検討している。

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