「サンゴ礁の音」で魚集める、再生に期待 豪グレートバリアリーフ

海中に設置されたスピーカー。「サンゴ礁の音」を再現することで、サンゴに集まり、とどまる魚の数が増えるという/Harry Harding/University of Bristol

海中に設置されたスピーカー。「サンゴ礁の音」を再現することで、サンゴに集まり、とどまる魚の数が増えるという/Harry Harding/University of Bristol

(CNN) サンゴの白化現象が進むオーストラリアのグレートバリアリーフで、サンゴ礁の音を再現して魚たちを呼び戻し、サンゴ礁の再生を目指す研究が進められている。英国とオーストラリアの研究チームがこのほど学術誌に発表した。

研究チームは死んだサンゴの上にスピーカーを設置して、サンゴ礁の音を再現した。その結果、そのサンゴに集まってとどまる魚の数は、音を再現しなかったサンゴに比べて2倍に増えることが分かった。

「健全なサンゴ礁はとてもにぎやかな場所で、エビのはじけるような音や、魚が出す物音が合わさって、素晴らしい音風景をつくり出している。若い魚が落ち着く場所を探している時は、そうした音に調子を合わせる」。エクセター大学のスティーブ・シンプソン教授はそう解説する。

「サンゴ礁が傷つくと、エビも魚も姿を消して、幽霊のように静まり返る。だがスピーカーを使って失われた音風景を再現すれば、若い魚を呼び戻すことができる」(シンプソン教授)

同大学のティム・ゴードン氏は、魚を呼び戻すことができれば生態系を復活させる助けになり、傷ついたサンゴが息を吹き返すチャンスが生まれると指摘。「サンゴ礁が健全な生態系として機能するためには魚が欠かせない。この方法で魚を増やせば、自然の再生プロセスが始まる助けになり、世界中のサンゴ礁で起きているダメージに対抗できるかもしれない」と話している。

サンゴ礁が全長2300キロにわたって広がるグレートバリアリーフは、過去20年の海水温の上昇によって、大規模な白化現象が進んでいる。

熱波のためにサンゴの再生力も失われ、広範な生態系の崩壊が起きる危険が高まっているという研究結果も報告されていた。

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