独BMW、アイス無料配布で再三謝罪 「中国人差別」に反発

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BMWのブースを訪れた来場客=18日、中国・上海/VCG/Visual China Group/Getty Images

BMWのブースを訪れた来場客=18日、中国・上海/VCG/Visual China Group/Getty Images

(CNN) 中国の上海で催された国際モーターショーでドイツ大手のBMWが来場客にふるまったアイスクリームの無料配布で、外国人と中国人に異なる対応があったと責められ、再三の謝罪に追い込まれる騒ぎがこのほどあった。

中国のSNS上には、BMWミニの出店場所で中国人の従業員2人が中国人の入場者2人にアイスクリームは切れたと告げたとする場面の動画が流れた。この後、アイスボックスから1個を取り出し、欧米人に渡す様子も収められていた。

この動画は中国のインターネット上で反発を招き、外国人への優遇行為などの批判を大きく浴びた。BMW車両のボイコットを呼びかける声まであったという。

BMWにとって中国は米国を抜く最大の市場となっている。

このアイスクリーム騒ぎを受けBMWミニの中国法人は20日午後、中国の大手SNS上で謝罪を表明。ずさんな内部管理や職員の怠慢行為があったとして非を認めた。

ただ、この謝罪も中国人の不満をなだめられずBMWミニは21日朝、動画の欧米人は同社の従業員であり、もらったアイスクリームは従業員用に確保された分だったとのさらなる釈明も強いられていた。

来場客用に用意し、配ったアイスクリームは17、18両日で1日あたり300個だったとし、従業員用にわずかな量を残していたと説明。動画の中で確認される4~5人の外国人は従業員とも明かしていた。

また、アイスクリームの無料配布を担当していた中国人の女性従業員2人は若く、業務経験が乏しかったともつけ加えていた。

しかし、この社内事情にも触れた弁明も中国のネット世論を沈静化させることができず、広報体制の一新などを求める声が続いた。

中国に進出するBMWなどのような国際的な企業の間では近年、販売宣伝活動などで中国の国益に反するとされる行動があった場合、不買運動などに直面する事例が目立っている。サイト上で台湾を中国の領土の一部とみなさない表現などがその対象になっている。

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