スプライト、60年以上続いたグリーンボトルを廃止 米
ニューヨーク(CNN Business) 米コカ・コーラは27日、60年以上続いた炭酸飲料「スプライト」のグリーンボトルを廃止し、8月1日から透明なボトルに切り替えると発表した。環境面に配慮する同社の取り組みの一環となる。
スプライトは現在、ボトルの材料に緑色のポリエチレンテレフタラート(PET)を使っているが、これがリサイクルできない添加剤となっていた。
同社でプラスチックのリサイクルを支援する団体は、ボトルから色をなくすことでリサイクル原料の質が上がり、新たな透明ボトルは「プラスチックの循環経済の推進」に寄与すると述べた。
スプライトのロゴや包装も世界中での一貫した発信を意識して一新する。ただ、ラベルにはこれまでの基調の緑色が残る。
コカ・コーラはグリーンボトルを採用する他の商品も数カ月以内に切り替える予定。
同社はこれまで環境を破壊するプラスチックごみ増加の原因になっていると批判され、2020年には環境団体から世界一の汚染者と名指しされたこともある。
同社は18年に「廃棄物ゼロ社会」の取り組みを発表し、30年までに販売した数と同数のボトルや缶を収集し、リサイクルを進める目標を打ち出した。その一環で、昨年には100%リサイクルのプラスチック原料で作った13.2オンス(約374グラム)のボトルを発売した。
28日には米国とカナダで販売するボトル入り飲料水「ダサニ」の大半も100%リサイクルのボトルで販売すると発表。こうした取り組みにより19年比で2000万ポンド(約9070トン)の新たなプラスチックごみを抑制できるとしている。