世界最大の食品会社ネスレ、1〜3月に5%値上げ コスト上昇を転嫁

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ネスレのマーク・シュナイダー最高経営責任者(CEO)/Arnd Wiegmann/Reuters

ネスレのマーク・シュナイダー最高経営責任者(CEO)/Arnd Wiegmann/Reuters

ロンドン(CNN Business) 世界最大の食品・飲料会社のネスレは、コスト上昇を消費者に転嫁するため、1〜3月に5%を超える値上げを行った。21日に発表した第1四半期の業績報告で明らかにした。

北米の消費者が最も大きな値上げに直面し、値上げ幅は8.5%。次いで中南米で7.7%値上がりした。

マーク・シュナイダー最高経営責任者(CEO)はさらなる値上げが控えていることを示唆した。

シュナイダー氏は「コスト・インフレは引き続き急激に加速しており、今年中にさらなる価格設定と緩和措置が必要になる」と述べた。

世界的にインフレが進行している。米国の消費者物価上昇率は先月8.5%に達し、40年ぶりの高水準となった。欧州では7.5%で、欧州連合(EU)が約25年前にデータを収集し始めて以来、最高水準だ。ドイツの工場から出荷される商品の価格は先月、前年同月比で30%上昇した。過去73年間で最大の上昇幅だ。

エネルギーがインフレの最大の要因だが、世界の食料価格も高騰している。

ネスレの第1四半期の総売上高は5.4%増加し、通年では5%増を見込んでいる。しかし、コスト増が利益の足を引っ張る可能性がある。同社は今年の利益率を17〜17.5%と予測している。

パンデミックや天候不順などで何百万人もの人々の食料安全保障が脅かされ、世界の食料価格は今年初めに過去最高を記録。ロシアのウクライナ侵攻は状況をさらに悪化させ、小麦や植物油などの主要産物の価格を押し上げた。

世界銀行のマルパス総裁は今週の英BBCとのインタビューで、高騰する食料価格は「人類の破滅」の危険があると警告し、ウクライナでの戦争により価格が最大37%上昇する可能性があると述べた。

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