夏にガソリンがスタンドから消える恐れ、タンクローリー運転手が不足 米

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カリフォルニア州のスタンドでガソリン注入用のホースの処理に従事する作業員/Patrick T. Fallon/Bloomberg/Getty Images

カリフォルニア州のスタンドでガソリン注入用のホースの処理に従事する作業員/Patrick T. Fallon/Bloomberg/Getty Images

また連邦政府が20年1月に新たに立ち上げたネット上の情報センターを通じ、過去に薬物やアルコールの規定で違反を犯すなどしたドライバーが特定されるようになった。これにより全国でだいたい4万~6万人のドライバーが雇用の対象から締め出される結果になったという。

通常時ならドライバーの離職率は年率で50%前後だが、昨年4月は同70%程度に増加した。トラック業界の採用や人材確保を手掛ける企業の調査・分析担当責任者、ブラッド・フルトン氏はそう説明する。昨年雇用されたドライバーの多くは感染が最初に拡大した段階で早々と業界を去り、建設業などに転職するケースも見られた。

タンクローリーを運営する各社はドライバーを確保するための賃上げを実施。それに応じて顧客に示す価格も引き上げている。前出のマコーミック氏は、「同じ人数のドライバーを確保するのに、採用のコストを倍増しなくてはならなかった」と明かした。

石油価格の情報会社のアナリスト、トム・クローザ氏は人気の休暇先はガソリン不足になるリスクが高いと分析。フロリダ州などでは春休みでも散発的なガソリン不足の報告があったという。

夏にはガソリン消費量が初の日量1000万バレルを超えるとの予測も出ていて、強い需要が見込まれる。一部のガソリンスタンドでガソリン切れになると、人々が給油に殺到する事態も考えられる。

クローザ氏は「ハリケーン後のトイレットペーパーの買い占めやガソリンをあふれるほど給油する様子を考えれば、何が起きるかわかるだろう」と指摘した。

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