米GE、航空機リース事業を売却 かつての花形部門が終焉

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米ゼネラル・エレクトリックが航空機リース事業を売却すると明らかにした/Sebastian Bozon/AFP/Getty Images

米ゼネラル・エレクトリックが航空機リース事業を売却すると明らかにした/Sebastian Bozon/AFP/Getty Images

ニューヨーク(CNN Business) 米ゼネラル・エレクトリック(GE)は11日までに、航空機リース事業を売却すると明らかにした。航空機リース事業を運営する金融部門GEキャピタルはかつて同社で最大の事業規模を誇り、世界有数の金融機関となっていたが、今回の売却に伴い実質的に終焉(しゅうえん)を迎えることになる。

GEは航空機リース事業「GEキャピタル・アビエーション・サービシズ(GECAS)」をアイルランドの同業エアキャップに売却する方針で、統合後の企業は推定25~30%の市場シェアを持つ業界最大手となる。GEは現金240億ドル(約2兆6000億円)と統合会社の株式約46%を受け取る。

GEは数年をかけて債務700億ドルを削減する取り組みを進めており、売却で得た資金を使って債務を約300億ドル圧縮する予定。苦境にあえぐ会社の再編とスリム化を目指すGEにとって、過去最大規模の大胆な措置となる。

GECASのビジネスモデルは購入した機体を航空会社などにリースに出すというもので、GEキャピタルの売り上げの大半を稼ぎ出していた。しかし新型コロナウイルス禍で空の旅が落ち込み、航空業界全体が多額の赤字を計上するなか、昨年は売り上げが約20%減少。手元資金に乏しい航空会社は請求書の84%しか払えず、19年の10億ドルの黒字から昨年は7億8600万ドルの赤字に転落した。

航空機リース事業の売却後、GEキャピタルは独立した部門ではなくなり、残るエネルギー金融などの事業はGEの企業運営の一部として報告されることになる。

GEのラリー・カルプ最高経営責任者(CEO)は「きょうはGEがより的を絞った、シンプルで力強い事業会社に生まれ変わる節目の日だ」と述べた。

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