中国経済、今年の成長率目標「6%以上」 李首相が発表

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全国政治協商会議に出席した習近平国家主席と中国当局者ら=4日、中国・北京の人民大会堂/Roman Pilipey/EPA-EFE/Shutterstock

全国政治協商会議に出席した習近平国家主席と中国当局者ら=4日、中国・北京の人民大会堂/Roman Pilipey/EPA-EFE/Shutterstock

香港(CNN Business) 中国の李克強(リーコーチアン)首相は5日、全国人民代表大会(全人代)で演説し、今年の国内総生産(GDP)の成長率目標を6%以上に設定すると発表した。

中国は他の主要経済国に比べ確かな足取りで新型コロナウイルス禍による低迷から回復したものの、2020年の成長率は2.3%にとどまった。

新たな成長率目標は、習近平(シーチンピン)国家主席が掲げる長期目標の達成に必要な数値を上回る。2035年までにGDPを倍増させるという習氏の計画を達成するには、今年の成長率で5%弱を確保し、今後10年あまり同様の成長を続ける必要がある。

中国は現在、全人代と全国政治協商会議(全国政協)を並行して開く1年で最大の政治会議「両会」を開催中。国内ではこれを前に、GDPの成長率目標を復活させるかどうかの議論が高まった。昨年は新型コロナの感染拡大を受け、数十年ぶりに成長率目標の設定を見送っていた。

李氏はこの日、「目標設定に当たっては、経済活動の回復を考慮に入れた」と説明。6%以上という目標は「健全な経済成長の維持に資する」ものだと言い添えた。

国家発展改革委員会の元幹部、楊偉民氏を含む専門家はこうした指針の設定を推奨し、中国がこのまま成長を維持するためには目標設定が必要だと指摘してきた。

一方、GDP目標の復活に慎重な向きもある。中国人民銀行(中央銀行)の政策担当者、馬駿氏は今年、あまりに野心的な目標を打ち出せば地方政府による過剰な借り入れを助長する可能性があり、「隠れ債務」膨張のリスクが高まるとの見方を示した。

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