ピンク色に染まる湖「ラック・ローズ」、採塩盛んに

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レトバ湖の塩分濃度は死海のそれに匹敵する。水がイチゴのようなピンク色をしているのは、日光とドナリエラ・サリナと呼ばれる緑藻の影響だ

レトバ湖の塩分濃度は死海のそれに匹敵する。水がイチゴのようなピンク色をしているのは、日光とドナリエラ・サリナと呼ばれる緑藻の影響だ

セネガル・レトバ湖(CNN) レトバ湖はセネガルのヴェルデ岬のふちにある湖で、湖水がサンゴのようなピンク色をしていることから地元ではラック・ローズ(バラ色の湖)と呼ばれている。

白砂の砂丘と大西洋の間に位置し、3平方キロの面積を誇るこの湖は、かつてオフロードレース「パリ・ダカールラリー」のゴール地点だった。2005年からユネスコ世界遺産候補にも挙げられ、セネガルで最も人気の観光スポットの1つになりつつある。

ラリーの舞台は5年前に南米に移されたが、現在も西アフリカから男女を問わず、多くの人々が全く別の目的で続々とこの湖にやってくる。その「目的」とは採塩だ。

レトバ湖の塩分濃度は死海のそれに匹敵し、40%を超える部分もある。水がイチゴのようなピンク色をしているのは、日光とドナリエラ・サリナと呼ばれる緑藻の影響だ。

かつて男たちはこの湖で魚を釣っていたが、1970年代までに、地元の人々は干ばつや経済苦境の影響で、家計を補うために塩の採取・販売を始めた。

モウサ・ファメさん(24)は7年前、この湖で塩を採るためにマリからやってきた。ファメさんは、かご、すき、棒を使って、毎日7時間、湖に胸の高さまで漬かりながら1人で働いている。高濃度の塩分から皮膚を守るために、ファメさんは湖に入る前に体にシアバターを塗る。

湖の深さはわずか3メートルしかなく、ファメさんはボートに乗り、長い棒で湖の底を押しながら目標の場所に向かう。ファメさんが借りている「ピローグ」と呼ばれるボートは木製だ。湖水の塩分が濃いため、エンジンなど金属製の付属品はすぐにさび始める。

ファメさんは「塩を採るべき場所は心得ている。棒が塩に触れると感覚で分かる」と述べ、「採るべき場所を見つけたらボートを固定し、シャベルを使ってそこに塩が十分あるか確認する。そして何本かの棒を立て、その周りに塩を集める」と語る。

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