猫の表情は276種類、米の猫好き研究者が特定

猫の276種類の表情を特定した研究結果が報告された/Kilito Chan/Moment RF/Getty Images

2023.11.02 Thu posted at 13:37 JST

(CNN) 耳を倒したり、目を見開いたり、口の周りをなめたり――。米国の研究チームが猫のそんな顔を調べて276種類の表情を特定した。

論文は猫好きな研究者2人が先月、学術誌に発表した。筆者の1人、米ライオンカレッジのブリタニー・フローキウィッツ氏は1日、CNNの取材に「猫のコミュニケーションはこれまで考えられていたよりずっと複雑だったことが、今回の研究で分かった」と話している。

共同研究者でカンザス医科大学の学生ローレン・スコット氏は、フローキウィッツ氏と共にカリフォルニア大学ロサンゼルス校に在籍していた2021年8月から22年6月にかけ、地元の猫カフェで53匹の猫を撮影。194分の映像から186回の猫の交流を記録した。猫は成体の短毛種で、全頭が避妊・去勢されていた。

記録した表情について、猫の顔の筋肉の動きを観察するシステムを使って調べた結果、形態学的に識別できる276種類を特定した。呼吸やあくびといった生体作用に関連する筋肉の動きは除外している。

親しみを感じている猫は目を閉じ耳を前に向けているという

それぞれの表情の意味は特定できなかったものの、45.7%は和やかな表情、37%は攻撃的な表情と分類している。

耳やヒゲが前を向いて目を閉じているのは和んでいる表情、目を見開いて耳を頭に付けるように倒し、口の周りをなめるのは攻撃的な表情と分類された。


攻撃的な猫の表情は瞳孔が狭くなり耳が頭につけるように倒れるという/yhelfman/iStockphoto/Getty Images

イエネコは人間の近くにいることからノネコに比べて社会的寛容性が高く、猫同士の交流が増えるために表情が豊かになるとフローキウィッツ氏は解説する。

今後は猫の表情の意味について、さらに研究を深めたいとしている。

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