(CNN) アジアの広い地域が熱波に見舞われ、各地で記録的な気温が観測されている。
東南アジアでは一部の国が今週、史上最高気温を記録した。気象歴史学の専門家によると、ラオス北部のルアンパバーンでは18日、気温が42.7度まで上がった。
タイも先週末、史上初の45度超えを記録。15日に北西部の都市タークで45.4度の暑さとなった。国内の多くの地域で先月末から、30度台後半から40度超の気温が続いている。
タイ当局は今月初め、首都バンコクのバンナー区で体感温度が50.2度に達するとの予報に基づき、一部の県に警報を出した。
プラユット首相は18日の声明で、同区の気温が52.3度にもなる恐れがあると述べ、懸念を示した。
同国では同時に、森林火災や焼き畑による煙害で大気汚染が悪化し、北部の観光地チェンマイは7日間連続で世界最悪の汚染レベルに達した。市内で少なくとも1カ所の病院が、呼吸器症状を訴える患者で満床になったと発表した。
隣国ミャンマーでは17日、北部サガイン地域の町カレワで、4月としては史上最高の44度を記録した。
中国でも18日、南東部・雲南省元陽県の気温が42.4度まで上昇し、4月の国内最高記録にあと0.3度に迫った。17日は12省の計100カ所以上で4月の最高気温を記録したという。
南アジアのパキスタン、インド、ネパール、バングラデシュでも、最高記録には及ばないものの40度以上の日が続いている。
インド気象当局によると、18日は国内48カ所で42度を超えた。最高は東部オリッサ州の44.2度だった。
西部マハラシュトラ州では16日、屋外での式典に集まった人々が熱中症で倒れ、少なくとも13人が死亡した。
北東部トリプラ州と東部の西ベンガル州では今週、気温が平年を5度あまり上回ったとして学校が閉鎖された。
インド労働省は全国に向け、炎天下で働く労働者らの健康に注意するよう勧告を出した。
東南アジアから南アジアにかけての猛暑は今後も続く見通し。一方、中国では広い地域で、気温が平年を約10度上回っている状態から急降下し、今週末には平年を約10度下回るとの予報が出ている。