タイが大麻合法化、ただし吸引は禁止 観光客に警告

タイのアヌティン・チャーンビラクル保健相/Sakchai Lalit/AP

2022.06.10 Fri posted at 12:10 JST

タイ・バンコク(CNN) タイでアジアの国として初めて、9日から大麻が合法化された。ただし保健相によれば、娯楽目的で大麻を吸引した場合は厳罰に処せられる。

アヌティン・チャーンビラクル保健相は合法化を前にCNNの取材に応じ、大麻栽培の合法化によって経済の活性化が期待できるとする一方、娯楽目的の大麻使用は引き続き禁止されると述べ、「大麻製品の消費や吸引は依然として法令で規制されている」と強調した。

合法化に伴い、マリフアナや大麻製品の栽培や取引、疾病治療のための大麻草利用は犯罪ではなくなった。飲食店でも大麻入りの食事や飲料を出すことができるが、気分を高揚させるテトラヒドロカンナビノール(THC)という成分の含有量は0.2%未満とすることが条件。


見本市で大麻の葉を使用した茶を飲む人々=2021年、タイ・バンコク/Romeo Gacad/AFP/Getty Images

公共の場で大麻を吸引した場合、3カ月以下の禁錮や800ドル(約11万円)の罰金を命じられる。

農場でマリファナの葉をみる労働者=タイ

「私たちは(常に)、大麻の抽出物や原材料は医療用や健康用に使用すると強調してきた」「娯楽目的の大麻使用や、他人に不快感を与える形での使用を推奨しようと考えたことは一度もない」とアヌティン保健相は説明する。

特に外国人観光客については、「タイは医療用の大麻政策を推進する。もし(観光客が)治療のため、あるいは健康関連の製品のために来るのであれば問題はない。だが大麻やマリフアナが合法だと聞いてタイに来たいと思ったり、大麻たばこを自由に吸うためにタイに来たりするのであれば、それは間違いだ」と強調。「そのための目的でタイに来るのであれば、我々は歓迎しない」と警告した。

タイは大麻産業による農業の活性化を期待し、全土の世帯に大麻草100万本を無料で配布していた。

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