コロナ対応称賛の台湾で過去最多の感染、規制を強化 学校閉鎖も

ティッシュペーパーやトイレットペーパーを買い求める人々=15日、台北市/I-Hwa Cheng/Bloomberg/Getty Images

2021.05.18 Tue posted at 14:00 JST

(CNN) 昨年新型コロナウイルスの封じ込めに成功して高く評価されていた台湾で17日、1日当たりの新規症例数が過去最多を更新した。台湾当局は台北で人の集まりを制限するなど新たな対策を導入している。

台湾中央感染症指揮センター(CECC)によると、17日に報告された新規の症例数は335例に上り、前日の207例を超えて過去最高を更新した。2人を除いて全員が地元での感染だった。

台湾疾病対策センターによると、台北で確認された158例のうち155例は、ホステスティーハウスに関係していた。

台湾当局は15日から対策を導入し、全土でバーやクラブ、スポーツジムなどを閉鎖。台北と新北市では屋内での集まりを5人までに制限した。台北では屋外でのマスク着用が義務付けられ、違反すれば3000~1万5000ニュー台湾ドル(約1万2000~5万8000円)の罰金を命じられる。

台北と新北市の学校と幼稚園は18日から全て休校となる。

台北市万華区の道路で消毒用のスプレーをまく様子=16日

蔡英文総統は市民に対して規制を守るよう呼びかけた。台湾中央通信(CNA)によると、陳時中衛生相は先週、「危機的な状況」にあるとの認識を示していた。

CNAによえば、今回はまずパイロットの間で感染が広がり、続いて市中感染が確認された。台北のホステスティーハウスや北東部・宜蘭市の娯楽施設などに関係する集団感染が相次いで報告されているという。

症例数の急増を受けてワクチン接種を急ごうとする住民もいる。台湾ではこれまでワクチン接種率の低さが懸念されていたが、陳衛生相は一転、在庫切れが懸念されると語った。

台湾は世界の中でも特にワクチン接種率が低く、CNNがまとめたデータによると、接種を済ませた人は人口2300万人の1%に満たない。

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