(CNN) 米ウィスコンシン州の湖で釣りを楽しんでいた一家が、プラスチック製のチーズボール容器に頭を突っ込んだ状態で泳ぐクマを発見し、救助する出来事があった。
トリシア・ハートさんと夫のブライアンさん、息子のブレイディさんの一家は、28日にマーシュミラー湖へ釣りに出かけた際に、水面でもがくアメリカクロクマに遭遇した。
この時のクマの様子についてトリシアさんは、「私たちが何とかしなければ、間違いなく岸にたどり着くことはできないと思った」「息も絶え絶えだった」と振り返る。
そこで一家はボートでクマの背後に回り、ブライアンさんが容器を引っ張った。いったんは手を放してしまったものの、クマの片耳が出たのを見て再び引き返し、もう1度引っ張ると、容器が外れてクマは自由になり、岸に泳ぎ着くことができた。
およそ5分間の出来事だった。
「かわいそうなクマを助けられて本当によかった。動物が苦しむ様子は見たくない」とハートさんは語る。
湖岸で見守っていた人たちからうわさが伝わり、リゾート内のバーはハートさん一家の勇気ある行動の話でもちきりになった。
Never dreamt we would ever do this in our life time. Out on Marshmiller Lake yesterday with Brian Hurt and Brady Hurt when we spotted this poor bear. He made it to shore after all that.
Tricia Hurtさんの投稿 2020年6月28日日曜日
一家が伝え聞いたところによると、このクマは3~4日前から頭に容器をかぶった姿で出没していたという。
ウィスコンシン州天然資源局にも何度か通報があったものの、うっそうとした森林に阻まれて発見できていなかった。
トリシアさんがフェイスブックに投稿したクマ救出の動画は、80万回以上も再生されている。