航空機のドア開けようとした女に実刑判決、禁錮2年 英裁判所

禁錮2年の実刑判決を言い渡されたヘインズ被告/Joe Giddens/PA Images via Getty Images

2020.02.13 Thu posted at 10:30 JST

(CNN) 英国の裁判所は12日、飛行中に航空機のドアを開けようとしたとして、英国人の女に禁錮2年の実刑判決を言い渡した。被告は機体を危険にさらした罪などを認めていた。

事件は昨年6月、ロンドンのスタンステッド空港からトルコのダラマンに向かう機内で発生。クロエ・ヘインズ被告(26)が機内のドアを開けようとしたため、乗員や他の乗客は被告を制止する必要に迫られた。

これを受け、英王立空軍(RAF)の戦闘機2機が緊急発進して、同機をスタンステッド空港まで誘導する事態となっていた。

英格安航空会社ジェットツー・コムのスティーブ・ヒーピー最高経営責任者(CEO)は声明で、ヘインズ被告の行動について「我々がこれまで経験した乗客の行動の中で最大限に深刻だった」と指摘。被告の同社便への搭乗を生涯禁止する考えを示した。

ヘインズ被告の行動で行き先の変更を強いられたことを受け、ジェットツーは被告に8万5000ポンド(約1200万円)以上を請求していた。

英PA通信によると、チェルムスフォードの裁判所で行われた公判では、ヘインズ被告が事件前にアルコールに薬剤を混ぜていたとの証言も出たが、被告は記憶にないとしている。

判事は量刑言い渡しに当たり、「機内の狭い空間に閉じ込められた人々が被告の行動によって精神的な苦痛と恐怖を感じ、体がこわばるのは避けられない」と述べ、「一部の乗客にとっては最悪の悪夢が現実になることに等しい」とした。

一方、弁護士はヘインズ被告が事件以来、飲酒を控えており、アルコール関係の自助会に週4日参加していると説明。被告が精神的な問題を抱えていることも明らかにした。

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