シロナガスクジラ殺した?、シー・シェパード主張も社長は反論 アイスランド

捕鯨場で撮影された巨大なクジラの死骸/Sea Shepherd

2018.07.13 Fri posted at 14:38 JST

(CNN) 保護種のシロナガスクジラを違法に殺したとして、反捕鯨団体シ-・シェパードなどがアイスランドの捕鯨会社に対する批判を展開している。一方、捕鯨会社の社長はCNNの取材に、殺したのは別種か雑種だったと反論した。

批判を受けているのは捕鯨会社のクバルル。同社のロフトソン社長は「シロナガスクジラは保護種であり、我々の海域で捕獲したことは一度もない」と説明。シロナガスクジラに近づいた場合は特徴的な外見ではっきり分かるため、近づくことはないとしている。

シー・シェパードは11日、同社がアイスランドの海域でシロナガスクジラを殺したと主張。捕鯨場の監視を担うボランティアが撮影した写真には、オレンジの服装の乗組員が巨大な死骸を検分する様子が写っている。

シロナガスクジラは現存する最大の動物で、保護種に指定されている。国際自然保護連合によると、1978年以降は故意に捕獲されたことはない。

一方、ロフトソン氏は問題のクジラについて、アイスランド法で保護されていないナガスクジラか雑種だと主張。もしシロナガスクジラだったとしても、殺したのは全くの偶然だったとしている。

しかしハワイ大学ヒロ校のアダム・パック教授は、一連の写真からはシロナガスクジラに見えると指摘。背びれや胸びれの形のほか、その体長にも言及した。

捕鯨会社クバルルのロフトソン社長

さらにナガスクジラに特徴的な白い口先がないことや、側面のまだら模様にも触れ、シロナガスクジラである可能性が高いとしている。

当局はこのクジラの種類を確定するため、遺伝子検査を行う方針。検査完了には数カ月を要する可能性もある。

ロフトソン氏は一部の保護団体などから強い批判を浴びてきたが、アイスランド国民の大半は捕鯨を支持していると主張。「我々は漁業大国であり海洋国だ」とし、「米国ではシカ狩りが行われている。それと同じだ」と話した。

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