「最恐」のハチ?、巨大な針を持つ新種を発見
(CNN) フィンランド・トゥルク大学の研究チームは12日までに、巨大な針を持つ新種のハチを発見したと発表した。写真では、一見普通のハチの胴体から針が突き出ているのが見える。
トゥルク大学の生物多様性部門に所属する教授によれば、発見された新種はクリストピュガ属の寄生バチの一種。ペルーで回収したサンプル群に含まれていた。
クリストピュガ属の針は刺すためだけでなく、ふ化の際の宿主となるクモを動けなくして殺す目的でも使われる。針でクモを自らの網に包み込んだ上で、体内に卵を産みつける。
同教授はクリストピュガ属の産卵管について、宿主のクモに毒を注入する目的や、クモの網を閉じ合わせる「フェルト針」としても使用されると指摘。新種が巨大な針を持っている理由に関しては、仮説として、樹木の表面の穴などに差し込んで宿主のクモに届かせる一種の「バール」の役割も果たしているのではないかと推測する。
この種の行動を取る寄生バチは数多くいるが、新種はその針の大きさと太さで異彩を放っている。
同教授によれば、寄生バチの針が長いのは普通だが、先端が非常に太いのはまれ。今回の新種が通常の人間の大きさだと仮定すると、身長の50%以上を針が占める計算になるという。