北朝鮮ハッカー集団、米韓の戦時作戦計画を入手か 韓国議員

北朝鮮のハッカー集団が米韓の機密情報に不正アクセスか

2017.10.11 Wed posted at 10:03 JST

ワシントン(CNN) 韓国の国会議員は10日、韓国国防省から入手した情報として、同省のデータベースが2016年9月に北朝鮮のハッカー集団に不正アクセスされ、機密情報を盗まれていたことが分かったと語った。

韓国国会国防委員会の委員で与党民主党議員の李哲熙(イチョルヒ)氏によると、盗まれた情報の中には、韓国と米国の戦時作戦や、北朝鮮の指導者を排除する計画について記した文書が含まれるという。

国防省の報道官は10日の定例会見で李議員の発言について質問されたが、機密情報を理由にコメントを避けた。

米国防総省も具体的な内容についてのコメントは控えているが、マニング報道官は同日、「作戦計画の安全対策、および北朝鮮の脅威に対応できる我々の能力については確信を持っている」と強調。「彼らが言及している作戦計画とは二国間計画のことであり、その情報を守り、北朝鮮の脅威に対して朝鮮半島の即応能力を保証する姿勢において、韓国と米国は依然として強固な同盟関係を維持している」と語った。

米韓は数年前から、北朝鮮が大胆なハッキング活動を行っているとの見方を示してきた。2013年に韓国の銀行や報道機関がサイバー攻撃を受けた事件や、14年にソニー・ピクチャーズエンタテインメントがハッキングされた事件についても、北朝鮮の関与が指摘されていた。

李議員によれば、235ギガバイト相当の機密情報が盗まれたという。

北朝鮮による機密情報の盗難が発覚した一方で、米国のトランプ大統領は先ごろから、北朝鮮による核・ミサイル開発の抑止を交渉を通じて行う外交努力が十分に効果を上げていないとの見方を示唆している。

トランプ大統領はツイートで、北朝鮮との25年間にわたる対話は失敗に終わったとの見方を示していた。

トランプ氏は、「歴代大統領やその政権は25年間にわたり北朝鮮と対話し、合意が結ばれ、巨額の金が支払われてきた。が、うまくいかなかった。合意はインクが乾かないうちに破られ、米国側の交渉者は笑いものになった」と指摘。そのうえで、「有効なのは一つだけだろう」と書き込んだ。

このツイートについて記者から質問されると、トランプ氏は「そのうち分かる」と返答している。

マティス米国防長官は9日、米国の北朝鮮に対する戦略は、国際的な制裁をあわせた外交政策が依然として主要な要素だと強調。

そのうえで、そうした外交的選択肢が失敗した場合に備えて、軍は引き続き準備を整えると述べた。

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