ワシントン(CNN) 米空軍幹部は6日までに、過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の掃討に関連し、同組織によるソーシャルメディア上の掲載写真などを精査して戦闘員らの居場所を割り出し、発見から24時間後などの空爆で抹殺する作戦を続けていることを明らかにした。
航空戦闘団のホーク・カーライル司令官が米バージニア州アーリントンで開かれた空軍関連組織の会合で述べた。この監視作業は空軍の第1特殊作戦航空団の本拠がある米フロリダ州ハールバートで行っているという。空爆には、精密誘導機能を持たせる装置を付けた通常爆弾を使っているとも明かした。
この爆弾の種類や空爆に当たる機種などには触れなかった。米海軍によると、この装置はボーイング社が手掛け、爆弾の後部に装着させる。爆弾誘導にはGPS(全地球測位システム)や慣性航法装置を用い、標的を外す距離は約12メートル以下としている。空軍のB2爆撃機の場合、1回の飛行でこの種の爆弾は80発積載可能としている。
カーライル司令官は「手短に言えば、爆弾3個でISIS戦闘員が潜む建物を吹き飛ばすことが出来る」とも語った。
ISISはソーシャルメディアで自らの勝利を誇示したり経験の共有を呼び掛けて、組織への勧誘活動を進めていることで知られる。
米空軍機関紙は、専門家による米議会での証言内容を引用し、ISISがこれまで全てのソーシャルメディア上に掲載した画像、ビデオや文書などは約1700と指摘。ツイッターでの閲覧者は少なくとも20万人と説明した。
米国のテロ対策センターの幹部によると、ソーシャルメディアでのこれらの活動の影響で欧州諸国などの国籍を持つ約3400人と少なくとも200人の米国人が同組織に加わったという。
SNSでISIS戦闘員突き止め空爆 米軍