(CNN) デンマークとスウェーデンの間のエーレスンド海峡で男性の性器にかみつくとされる南米原産の魚「パクー」が見つかり、デンマーク国立歴史博物館の教授が男性の遊泳客らに注意を促していた問題で、同教授は17日までに発言は「冗談のつもりだった」と弁明した。
デンマーク人漁師が同海峡で今月パクーを捕まえた後、ペーター・ラスク・メラ教授は9日の声明で、男性は海水着のひもをしっかりと締めたほうが良いなどと指摘。この魚は男性の睾丸(こうがん)を好物の木の実と間違えるとも説明していた。
警告の撤回については、海水着などに絡めた表現がニュースの見出しになるほど注目されるとは考えていなかったと釈明した。
同教授はCNNの取材に、デンマーク沿岸海域により多くのパクーがいるのかどうかを確認するまでの注意を促す半ば冗談の警告だったと説明。ただ、同国海域でパクーに遭遇し、かまれることはまずないと付け加えた。今回見つかったパクーは熱帯魚ファンや魚類の養殖業者らが投棄したものとみている。
教授は、警告の狙いは、バルト海でパクーが見つかったことの驚きや、攻撃的かつ潜在的には危険な魚種であることを知らせるためだったと述べた。
パクーは南米の肉食淡水魚ピラニアの近似種。デンマークのような北方の海で見つかったのは極めて異例となっている。
米ミシガン大学のピラニア研究者であるウィリアム・フィンク氏はパクーは草食で、人間を襲ったことを示す記録はないと主張。鋭い歯は果物の種などをかみつぶすものとしている。
エーレスンド海峡で発見されたことについては、海水や低温では生息出来ないため、放された後に直ぐ捕まった可能性があるとしている。