スペインの男性がウイルス性出血熱で死亡 ダニが媒介

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クリミア・コンゴ出血熱を媒介するマダニ/Hakan Nurral/Anadolu/Getty Images/File

クリミア・コンゴ出血熱を媒介するマダニ/Hakan Nurral/Anadolu/Getty Images/File

(CNN) スペインの首都マドリードの病院で、ダニが媒介するウイルス性疾患「クリミア・コンゴ出血熱(CCHF)」に感染した男性(74)が死亡した。

病院の報道担当者が29日、CNNに語ったところによると、男性は27日に隔離病棟で、臓器不全により死亡した。

男性は19日、発熱と倦怠(けんたい)感を訴え、マドリード近郊モストレスの病院で受診した。数日前に中部トレド県ブエナスボダスでダニにかまれていた。

21日にCCHFの確定診断を受け、同日中にマドリードの病院へ移送されて隔離病棟に入った。病院は22日の時点で、容体は安定していると発表していた。

CCHFはエボラ出血熱に似たウイルス性出血熱。ダニや感染した家畜の血液、組織との接触で感染するケースが多いが、人から人への感染も起こり得る。

突然の発熱や寒気、嘔吐(おうと)、下痢などの症状に続き、情緒不安や精神錯乱が起きることがある。さらに鼻血、目の毛細血管の破れ、皮膚の紫斑、血尿や血便などの出血症状がみられる。

ワクチンはなく、予防や治療は難しい。世界保健機関(WHO)によると、死亡率は最大40%に達する。発症から2週間目に亡くなるケースが多く、回復する患者は9~10日後に兆しが見え始めるという。

発生する地域はアフリカやバルカン半島、中東、アジア。

スペインでは2016年に最初に報告されてから、中部や西部で毎年1~3人の患者が確認されてきた。ダニの多い4~8月に多く、気候変動でダニの繁殖が盛んになればさらに増える可能性も指摘されている。

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